中学校・高等学校

東星学園中学校・高等学校第58回入学式式辞【全文】

投稿日2022/4/7

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。保護者の皆様、大切なお子様を東星学園に送り出して下さいまして、誠にありがとうございます。そして、おめでとうございます。

 さて、私たちは一人ひとりが、別々の日に別々の場所で生まれてきました。それは、あなた方生徒諸君も保護者の皆さまも教職員も同じです。自分の力だけで生まれてきた人は誰もいません。生まれ持ってきたものもまた一人ひとり違って、全員がユニークです。ユニークとは日本語ではときどき『変わっている』という、あまりいい意味で使われないこともあります。

 しかし、本来、人はみなユニークな存在なのです。神様は一人ひとりの人間を、唯一で、類のない、無比の、すばらしい、全員異なった『変わっている』存在としてお造りになったのです。このことは、なんともおめでたいことです。今日は入学式で『おめでとう』と言われる訳ですが、実は人間は、一人の例外なく、毎日、『おめでとう』と言われるのに相応しい存在なのです。

 もちろん、おめでたいと思えないことや、つらい日々が続くことはあります。特にいまの世界や日本では、とてもとても『おめでとう』と毎日は言えないのが現実です。しかし、だからこそ、ここで希望を持ち続けたいと思います。

 神様はきっと何もかもご存じです。私たちがつらいときは神様も一緒に痛みを共にしてくださっています。それは聖書のいたる所に書かれています。たとえば、イザヤ書43章2節には、「水の中を通るときも、わたしはあなたと共にいる。大河の中を通っても、あなたは押し流されない。火の中を歩いても、焼かれず、炎はあなたに燃えつかない」と書かれています。また、エレミヤ書1章5節には、「わたしはあなたを母の胎内に造る前から、あなたを知っていた」とあります。火の中水の底においても神様は私たちと共にいてくださり守ってくださる。それは人間の目にはわからないやり方かもしれないけれど。そして、神様は、私たちのことを、母親の胎内にかたちづくられる前から知っておられた。もちろん、いまの私たちのことも知っておられる。何もかもご存じの神様が、私たち一人ひとりを、ここ東星学園に集められた。そこで、私たちは出会った。ですから、ここで皆さんと出会えたことは単なる偶然ではありません。人間を超えた大いなる力によって成された業なのです。

 私は常々、「あなたが入学する学校。そこがあなたにとって、一番の学校です」とメッセージしています。学校説明会などでも、最後は必ず、この言葉で締め括ります。これは、私が本気で言っている、信じていることなのです。なぜなら、神様は永遠の眼差しからご覧になって、常に永遠へと続く道を人に準備していて下さる方であるからです。たとえ人間の視野から見ると納得でいないような道であっても、人間の視界を超えたところに神様からの恵みの道標があり、それが見えない人間をも、神様はご自分の道へと招いて下さる方なのだと思います。そのことを、聖書は「わたしの思いは、あなたたちの思いと異なり わたしの道はあなたたちの道と異なると主は言われる。」(イザヤ書55章8節)と記しています。

 人間は、一人ひとりユニークです。そこには「あなたに幸せになってほしい」という神様からの思いが込められています。もし、皆が同じ個性(同じだから個性とは言いませんが)であったのなら、毎日がつまらないことでしょう。お互いのこともすぐにわかってしまうし、出会う意味がない。人は自分と異質の存在を認めたときに変化し、そこに成長の可能性を秘めているのです。それぞれの個性が違うがゆえに、人は出会いに召されている存在であるわけですし、別れるときは惜しい気持ちになるのです。そして、出会いにも別れにも意味があり、その度に人は成長していきます。出会いや別れを大切にし、成長することによって、人は幸せになれるのです。ですから、出会いや別れは神様からのプレゼントです。特に、今日の入学式での出会いは、神様からの心からのプレゼントです。そして、その前提として、一人ひとりがユニークであるという神秘があるのです。

 皆さんは、「あなたにとって、一番の学校」に入ったわけですが、このことは同時に私たち東星学園にとっても、一番の生徒が与えられたことを意味します。このことの恵みを神様に感謝して、私の式辞といたします。

2022年4月7日 東星学園中学校・高等学校 校長 大矢正則

※ 元原稿であるため、当日の式辞とは一部異なる点がございます。

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