中学校・高等学校

お昼の放送 【上野でのフロジャク神父】

投稿日2025/12/15

 終戦直後、東京・上野駅周辺には、復員兵や戦災孤児、職を失った人々が多数集まり、地下道や駅構内に多くの浮浪者(当時の表現)が留まっていたました。治安維持、都市の「整理」を目的として、当時の公安や行政当局は彼らを一斉に排除・収容する「狩り込み」を実施しました。1945年の今日、12月15日には、上野地下道でも初めての強制的な連行が行われ、浮浪者・浮浪児(当時の表現)は施設や収容所へ送られました。
 「狩り込み」は生活困窮者の救済という名目でしたが、実態は管理と排除の側面が強く、戦後社会の混乱と弱者切り捨てを象徴する出来事とされています。その中で救済活動を行ったのが、東星学園の創立者でもあるフロジャク神父様です。フロジャク神父様は地下道や路上に足を運び、食料や衣類を配り、孤児や困窮者を保護施設や教会へとつなぎました。排除と管理が優先されがちな戦後初期において、フロジャク神父様の活動は、カトリック精神に基づく人道的支援として知られ、上野地下道は「救済」と「狩り込み」が交錯した象徴的な場所となりました。今日、「狩り込み」はなくなっているのか、あるとすればどこにあるのか、一部の人を排除する傾向を「狩り込み」というのならば、それは私たちの心の中にないだろうか、そして、それに対する「救済」とは何かに思いを巡らせてみましょう。

校長:大矢正則

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