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東星学園中学校・高等学校 第54回入学式式辞【全文】

2018/04/09(月) 15:53

 東星学園中学校・高等学校第54回入学式を、ご来賓の皆さまをはじめ、多数のご家庭の皆さまにご列席いただき、このように挙行できますことを心より御礼申し上げます。ありがとうございます。
 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんの中には、中学入試・高校入試に合格して、いま、ここに座っている人もいます。また、東星学園の小学校や中学校から、それぞれ、進級してきて、ここに座っている人もいますね。それぞれのこれまでは違っても、これからは同じ東星学園中学の1年生、東星学園高等学校の1年生として、共に生活していくことになるわけです。
 東星学園の学園生活は、よく旅に喩えられます。実際に、中学校、高等学校ともに、学習旅行という、他の学校でいう修学旅行に近い活動も実施されます。学習旅行の目的は、物質的な何かを学ぶことではなく、その場所での体験を通して、個人や集団を超えたもの、すなわち、人類共通の普遍的な価値についての学びを深めることであると私は説明しています。その目的に沿って、それぞれの学年が、自分たちの旅行先を決め、更に全体学習で行く場所、別々の目的を持った班として行く場所などを決定していきます。そのプロセスで、先生方も、もちろん必要な助言をしますが、基本的には、そのために自分たちの仲間から選ばれた企画委員を中心に多くのことが決定されます。したがって、毎年行き先が変わります。
 実は、行った場所が違っても、学習旅行が終わった後、どの学年の生徒たちにも見られる共通の反応があります。それは、「その場所に行ってみて初めてわかったことがある」ということと、「現地で会った人がとても親切で、人のありがたみがわかった」ということの2点です。
 さて、入学式に当たって、なぜ学習旅行の話をしているのか、申し上げましょう。
 先ほどもお話ししたように東星学園の中学校、高等学校の生活は、よく旅に喩えられます。学習旅行は、その旅全体の特徴が凝縮されて現れる機会であり、実際には、中高の生活全体が学習の旅だからです。学年全体の行き先はあなた方自身が決めますし、学年の中での自分の居場所も、仲間や先生に支えてもらいながら自分で決める、あるいは、選ぶことになります。
 この旅は長い旅です。3年間あるいは6年間続きますから。学習旅行で「その場所に行ってみて初めてわかることがある」という体験は、日常の学園生活では、「教科の勉強や行事にきちんと取り組んでみて初めてわかることがある」という体験であるということができます。ですから教科学習は授業だけでなく、きちんと自宅学習の時間を確保してください。中学生は最低でも2時間の自宅学習が必要ですし、高校生にはそれ以上の自宅学習が求められます。そうでないと、本当に「わかった」という体験はできません。
 学習旅行の「現地で会った人がとても親切で、人のありがたみがわかった」という体験は、皆さんが3年後、6年後に卒業するとき、「私はこの学年の人に会えてよかった。私はこの学年の一人でよかった」という体験へと広がっていきます。学習旅行と違うのは、東星での学園生活という旅では次の行き先を一人ひとりが決めるという点です。この点は、自分固有の価値と使命を見極め、決めなければなりません。もちろん、それもこの旅の後半の重要な体験ですから、私たち教職員もいつでも相談に乗ります。どうか皆さんお一人おひとりが、大きな目標を、はるかなるものを目指して歩んでいってください。
 いま、はるかなるものを目指すといいましたが、それは単に進路というものに留まりません。そのはるかなるものは理想といってもいいでしょうし、ここ東星学園では、愛と呼んだり、神と呼んだりします。そして、それは単に目指すだけのものでもありません。完全なものでなくてもよいから毎日、実行していくのが愛です。この学園の創立者ヨゼフ・フロジャク神父様は、愛は実行によってのみ示されるといい、そもそも生きることは愛することであると教えてくださっています。
 神様もまた、私たちが目指すだけの方ではありません。もう、共にいてくださっている方を私たちは神様と呼んでいます。ですから、私たちが何か理想や目標を目指すとき、共にいて歩んでくださるのが神様です。歩くときは一緒に歩いてくださり、走るときは一緒に走ってくださり、嬉しいときは共に喜んでくださり、私たちが涙に暮れる日には一緒に悲しんでくださる。自分ではもう歩けないとふさぎ込んでいるときには、背負って歩いてくださるほど、私たちを愛してくださる方。そんな方が神様です。
 そんな神様が、今日のために、そして、今日、あなた方お一人おひとりにくださった大きなプレゼントがあります。それは、今日のために、あなたにとって一番の学校を準備してくださったこと。その学校がここ東星学園です。そして、その、あなたにとって一番の学校にあなたといま一緒に来てくださっているということです。
 私たちにとっても、ここにいる在校生もそうですが、今日はあなた方が一番の生徒になった日です。なので、私たち教職員にとっても本当にめでたい日なのです。ですから、ここにいるすべての方々に申し上げたい。おめでとうございます!
 保護者の皆さまも、本日はお子さんのご入学おめでとうございます。そして、お子さんを一番の学校に送り出してくださってありがとうございます。どうぞこれからも東星学園をよろしくお願いいたします。
 これをもちまして、私の式辞といたします。

2018年4月9日
東星学園中学校・高等学校 校長 大矢正則

※元原稿のため、実際の式辞とは一部異なる点があることをご了承ください。

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