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東星学園高等学校 第51回卒業式式辞【全文】

2018/03/01(木) 14:31

 卒業式に当たり、ご来賓の方々をはじめ保護者のみなさまのご列席を賜り、このように盛大に挙行できますことを、厚くお礼申し上げます。ありがとうございます。

 51期の皆さん、卒業おめでとう。
いま、51期の皆さんと呼びかけました。卒業面接の際にもこんなことを何人かの人にお伝えしましたが、この学年ほど、自分たちのことを、『51期』と呼び、また、『卒業の心』においても、『51期』と書いた学年は、稀です。しかも、『51期』という言葉とセットになって出てくるのは、「自分は51期でよかった」、「51期でなかったら、今の自分はあり得ない」という学年の仲間に対する思い、感謝の言葉です。

 幼稚園から15年間東星にいる人、小学校から12年間いる人、中学入試や高校入試で入り、6年間、あるいは3年間、ここで過ごした人がいます。また、途中から東星に転校してきた人もいますが、いまはもう、誰がいつから東星にいるかは関係なく、誰もが皆、51期39名の一人となりました。

 今年の卒業面接は、私の都合により、遅めの面接となり、今日の卒業式が間近だったためか、皆さんは面接で、「卒業したくない」、「東星なしの生活は考えられない」、中には、「どうしたらいいか本当にわからない」と真顔で言っている人もいましたね。今日の式辞は、この卒業面接で皆さんからうかがった事柄を中心に話していきます。

 卒業面接で、私がうかがった最初の質問、なんだったか覚えていますか? 東星での学園生活を振り返り、一番楽しかったことは何ですか? という質問でした。例年のように、学習旅行、ヨゼフ祭、合唱祭という答えよりも多かったのは、高3でのスポーツ大会というものでした。何ごとにも学年一丸となって取り組み、楽しんだこの学年らしい答だなあと思いました。しかし、実は、この質問、つまり、東星で一番楽しかったことは何ですかという質問に対する答として、今年圧倒的に多かったのは・・・。 何だと思いますか? そうです。言い方はいろいろでしたが、「日常の生活」というものでした。登下校、昼休みなどに友だちと話すこと、先生と話すこと。このようなことが一番楽しかったと、ほぼ全員が面接中のどこかで話して下さいました。

 中には、友だちができたことです。と答えてくれた人もいます。中学校あるいは高校でこの学校に入り、初めて人を信頼できるようになった、人は信じられるものなのだという風に考えが変わったと話してくれた人もいます。それを聞いて私は嬉しかった。

 また、面接の中では、「あなたにとって東星とは何ですか?」ともうかがいました。例年のように「家」、「家族」「第二の家」という答が多かったのですが、「大事な居場所」、「安心するところ」、「一人の思いやりがみんなに伝わっていくので優しくなれるところ」、「人に対する思いやりがあって、他人のことでも自分のことのように考えてくれる場所」、「自分の小さな変化にもすぐに気づいてくれる」と答えてくれた人もいますね。それから、「自分と向き合う場所」、「周りの人と影響し合って自分を見つめ直せる場所」、「自分を真逆にしてくれた。第二の人生が生まれた場所」、「自分を穏やかな性格に変えてくれた素晴らしい場所」、「人生そのもの」と話してくれた人もいます。

 それから、皆さん方は、とても先生方を大切にして下さいました。私からの質問が一通り終わり、他に何か東星に残したい言葉がありますかという質問に、先生方に対する感謝の意を表する人が大変多かった。ここでは教員の個人名を出すことはしませんが、何人もの先生の名前が出てきました。あのとき、あの先生に言われた一言がきっかけで、私は今のように考えることができるようになったと。そこでは東星学園小学校の先生の名前をあげる人もいました。また、中高部の途中から入ってきた人の中には、こんなことを言っている人もいました。「授業の進み方が早くないのがいい。ちゃんと私たちに合せて授業を進めて下さる。それだから私は勉強する気になり、成長できた。この学校の先生方は素晴らしい。私は後から入ったから、小学校からいる人たちとはまた違った感じでこのことを実感できていると思う。東星の先生たちはどうして見捨てないんだろう。私も見捨てられなかった。見た目だけで判断するなんていうことをしない。本当にいい学校だと思う。」

 そしてまた、皆さん方は後輩思いでもありました。こんなことを言っていましたね。
 「同じ人間はいないのだから、自分の個性を伸ばしてほしい」、「声に出さなくても協力できる仲間を目指してほしい」、「先生をどんどん活用してほしい。聞けば聞くほど返ってくるから」。

 さて、卒業面接の話をしていると尽きないのですが、式辞ですからいつまでも話し続ける訳にはいきませんね。これが、最後の引用です。これも、あなたにとって東星とは何ですかという質問に対して、ある方が聴かせてくださった言葉です。「夏休みとか冬休みとかの長い休みになるのが惜しい。嫌なことがあっても学校に来れば楽しいので、夏休みや冬休みになってほしくなかった」。

 さあ、51期の皆さん、東星から旅立つときが来ました。明日からはお休みなのではなく、もう東星に生徒として登校することはないのですよ。しかし、その時間の向こう側には、あなた方を招いている、あなた方を必要としている、新しい人生が待ち受けています。たとえもしあなたが、あまりに苦しくて、人生に絶望するような日が来たとしても、人生はあなたに絶望することはありません。人生は道です。そして、神様もまたご自身を道であると教えてくださっています。たとえあなたがすべてを投げ出したとしても、神様はけっしてあなたを見放すことはありません。それはあなた方が既にここ東星学園で体験してきたことです。あなたが喜べば、共に喜ぶ仲間がいて、あなたが悲しめば、共に悲しむ仲間がいた。神様は仲間を通して、あなたと一緒に喜び、あなたと一緒に悲しんでくださる方です。

 これからも、嬉しいことがあったり、悲しいことがあったりしたときは、51期の仲間のこと、そして、私たち東星の教員のことを思い出してください。今日まで繋いできた道(『繋』はこの学年の学習旅行のテーマ。『道』は卒業式のテーマ)はいつまでも途絶えることはありません。

 終わりに、保護者のみなさまにお祝い申し上げます。お子さまのご卒業、誠におめでとうございます。皆さまの暖かいご支援とご理解があったからこそ、今日の卒業式を迎えることができました。そして皆様も東星の保護者をご卒業なさいます。本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

 これをもちまして、私の式辞といたします。

2018年3月1日 東星学園高等学校 校長 大矢正則

※元原稿のため、実際の式辞とは一部異なる点があることをご了承ください。

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