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第49回高等学校卒業式 式辞(全文) 校長:大矢正則 

2016/03/01(火) 14:14

卒業証書の授与に当たり、ご来賓の方々をはじめ保護者のみなさまのご列席を賜り、このように盛大に卒業式を挙行できますことを、厚くお礼申し上げます。ありがとうございます。

49期生のみなさん、卒業おめでとう。

英語劇『桃太郎』、大阪への中学学習旅行、鹿児島への高校学習旅行、高3でのスポーツ大会ドッジボール優勝、先日の送別会。皆さん方の学園生活での思い出はたくさんありますが、49期生で私が真っ先に思い出すことは、合唱コンクールの2年連続最優秀賞です。今回の卒業式のテーマとしてあなた方が選んだ『恩寵』という言葉は、高2のときに皆さんが自由曲として歌った『大地讃頌』の歌詞にもありましたね。「恩寵の豊かな大地」。あなた方がいま座っている、ここ東星学園もまた、あなた方にとっての母なる大地となるでしょう。卒業した後、嬉しいことがあったり、困ってしまったことがあったりしたら、母校に来て話を聞かせてください。

高3の合唱コンクールでは、前年優勝していること、最上級生となったこと、後輩たちの追い上げというプレッシャーの中、『花をさがす少女』という、ベトナム戦争をテーマにした歌を選び、再び最優秀賞に輝きました。歌の練習を始める前に、まず、歌詞の歴史的背景から調べ、皆で自主的に学んだと聞いています。心をこめて歌うとはこういうことなのだということを皆さんは後輩たちに示してくれました。

ところで、私は一月ほど前に、あなた方のお一人おひとりと卒業面接をいたしました。そこで、この東星学園で学んだことは何ですかとたずねました。そこで皆さんから返ってきた答えは、「人との関わり方です」、「近くにいる人が大切だということ」、「人を思いやる気持ちの大切さです」、「協力し合って一つの物を作り上げることの喜び」などです。

高校から東星に入ってきた人の中には、最初は東星の小・中学校からいた人たちが行事に本気になっていることに、驚き、ついていけないと思い、早く帰りたいと思った人もいますね。しかし、同時に、「ここにはまじめに他人(ひと)のことを考えている人がいる」ということにも気づき、驚き、いつのまにか自分も、そんな東星が大好きになってしまったと話してくださいました。

東星は12年一貫教育を標榜している学校ですが、中学から入ってきても、高校から入ってきても、あるいは転入学で入ってきても、毎日の生活や行事を通して、互いにぶつかったり、我慢したり、謝ったり、折りあったり、泣いたり、ときには学校に行かれなくなってしまったり、、、、、。しかし、友だちと語りあい、歌いあい、競いあい、笑いあい、やがて、皆さんは互いにやさしさを分け合う、かけがえのない仲間となっていきました。

私は皆さんに、キリスト教倫理の最後の授業で一つの詩を紹介しました。それは、こんな内容の詩でした。

「私は夢を見た。神さまと一緒に海辺を歩いていた。振り返ると私の人生の歩みが砂浜に足跡として残っていた。いつも神さまと私、二人並んで歩く足跡だった。ところが、ところどころ、足跡が一人分しか残っていないところがあった。思い起こすとそれらの時期は私の人生で最も困難で耐え難い思いをしていた日々にあたっていた。そこで、私は神さまに不平を言った。『主よ、あなたは私といつも一緒にいてくださると約束された。それなのに、私が最もあなたを必要としていた日々に、私は一人で歩かされた。』すると、神さまはお答えになった。『いとしい私の子よ、私は一度もあなたからはなれたことはない。あなたが振り返って一人分の足跡しか見つけられないところは、私があなたを抱えあげて歩いた日々だよ』」

卒業してゆく皆さんが、ご自分の東星での歩み、足跡を振り返ったとき、いつも、自分と誰かの足跡があると思います。しかし、もしかしたら辛い思いをして一人きりで歩いていた。一人分しか足跡が見えない時期があるかもしれません。しかし、そのときこそ実は、神さまが、東星の仲間を通してあなたを抱えて歩いていたのだということを、今日、皆さんは感じ取っているのではないでしょうか。

これからも、どうぞ、誠実に努力して、自律(自立)し、奉仕の精神を持った人として、歩みを続けてください。皆さんがこれから歩む道は、順調なときもあるでしょう。孤独なものとなる日もあるかもしれません。しかし、どんなときでも必ずもう一人のお方、主が一緒に歩んでくださいます。どうか、お元気でいらしてくださいね。

終わりに、保護者のみなさまにお祝い申し上げます。お子さまのご卒業、誠におめでとうございます。皆さまのあたたかいご支援とご理解があったからこそ、今日の卒業式を迎えることができました。本当にありがとうございました。

これをもちまして、私の式辞といたします。

2016年3月1日 東星学園高等学校 校長 大矢正則

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